社会

コロナウイルスによる未曾有の緊急事態宣言と外出自粛要請とは強制?

2020-05-01

いつの間にか、4月も終わり5月になりました。2月ごろでは人ごとだったコロナウイルスによる感染が、身近な脅威へと変わりました。

今年のゴールデンウィークはSTAY HOMEのスローガンのもと、県外にいる息子も家に戻る事は出来ず、どちらもおとなしく家でのんびり過ごすことになりそうです。

息子とは、ビデオ通話を使って会話をしましたが、この期間で自炊の料理の腕を磨くとか。何か目的をもって行動するのは、いいことだなぁと改めて感じたなぁ。あっ、済みません、親ばかです。

いろんな事が出来るのは、時間があるからなんだけど、いつの間にか何だかんだと忙しい日々に振り回されていたのかも。この時間ができるのも、緊急事態宣言による外出自粛要請があるからなんだよね。前向きに有効利用させて頂きます。

この緊急事態宣言と外出自粛要請について、メディア等でいろいろ説明されています。実際にその説明を自分でしようとすると、「安倍首相が緊急事態宣言を出したから」とか、「小池都知事が吉村府知事が、外出自粛を言ってて、自分の県も知事が外出しちゃいかんよって言ってるから」ぐらいにしか説明が出来ない。

こんな説明じゃ、大人の説明じゃないと気づき、改めて内容を調べてみることにしました。

 

外出自粛要請って、いつ誰が要請ができて、どれぐらいの効力があるの?

4月7日に7都府県を対象に緊急事態宣言が出されました。その後、16日に対象地域が全国となり、そして、緊急事態宣言は延長されようとしています。

毎日のようにニュースでは、お店の営業自粛要請で自粛しないお店があると報道してます。自粛しないお店については、「要請を聞かなければ、次は指示を出すことになる。」とか、「指示を無視すると名前の公表になる。」といった内容となります。名前を公表したら、余計に人が集まってしまうような気もしますが。

要請や指示について、なんかまどろっこしい対応だなと思ったのですが、頭ごなしで命令するのも違うよなと。法の内容を知り、どうやって外出自粛要請が決まったのかを理解しておきたい。

そして、要請や指示に従った場合、補償はどうなっているのか、無視したらどうなるのかも知りたいところです。

外出自粛要請、営業自粛要請の法的根拠

不要不急の外出自粛要請は、法的根拠を持つとの事ですが、その法的根拠は何なのか。

まず、外出自粛の要請を法的に定め施行できるようにしているのが、「新型インフルエンザ等対策特別処置法」というものがあり、これが特措法と言われてます。

特措法は、緊急事態時に現行の法制度では対応できない場合に制定される法律となり、緊急時の内容によりいろんな種類が存在します。例えば、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」や「平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法」など。今回のコロナウイルスは、「新型インフルエンザ等対策特別処置法」が適用されています。

状況に応じて特措法が適用される仕組みとなるんだな。そんなことも知らずに生きてきた事に、ちょっと恥ずかしい。

外出自粛要請は、この新型インフルエンザ等の特措法の第45条の内容となります。以下は内容を要約してるので、詳しくは「行政手続のオンライン利用の推進」(総務省)を参照ください。

  • 知事が定める期間および区域において、住民に対し家から外出しない事を要請できる。また、その他感染防止に必要な協力を要請できる。
  • 学校等の施設、興行場など、多数の者が利用する施設の使用制限、または停止等の処置の手立てを考えてもらうように要請できる。
  • 要請に応じないときは、要請に関係する処置を考えるよう指示できる。
  • 要請や指示をしたら、その内容を公表する。

第45条でしっかりと定められており、この法をもとに国からの緊急事態宣言により、各都道府県が動くという事ですね。これは、ニュースでもよく見た内容だな。

 

外出自粛要請、営業自粛要請を守ったらどうなる?無視したらどうなる?

外出自粛要請、営業自粛要請は、あくまで要請。要請を守らなくても指示に変わるだけ。そして罰則なし。

指示を守らない場合は、指示の内容の公表に伴い、会社名の公表につながります。

ちょっと前に、全国民へ一律10万円の現金給付となりました。
全国民のため、守ろうが、守らまいが全員もらえます。

営業自粛要請が長引けば、経済が滞っている状況の中で、企業やお店が継続していくのが難しくなっていきます。我が家も、収入激減で困ってますので、その後の政府・県・市の対応に注目しています。

緊急事態宣言とは、どんな時に発出するもの?

外出自粛要請、営業自粛要請は、新型インフルエンザ等の特措法の第45条を根拠とし、要請や指示が出せます。さて、その自粛要請を出すきっかけとなるのが、緊急事態宣言となります。

では、緊急事態宣言とはどんな時に発出するものなのでしょうか。

これは、新型インフルエンザ等の特措法の第32条による条件がそろう事が必要です。

  • 新型インフルエンザ等が国内で発生。
  • 全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるものとして政令で定める要件に該当する事態であること。

この2つの条件が揃った時に、新型インフルエンザ等緊急事態宣言の実施が可能となります。

緊急事態宣言が出されると、不要不急の外出だけでなく、病院等の医療機関が不足したときの臨時医療施設の開設等の色々な対応を行うことになります。この要請は、対象地域の各都道府県知事が感染状況を踏まえ、対応していきます。

 

 

参考資料

 

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